虫歯の進行

C0

上の図はC₀と呼ばれる状態です。溝にうっすらと色がついている状態です。きれいに磨いていればこの段階であれば、ほとんど進行しないことが多いです。しかしご自分での判断は難しい場合があります。特に急性の虫歯、特に子供(20歳以下)の時の歯では色がつかないこともあります。


C1

虫歯がエナメル質に達してエナメル質に限局したものです。この段階では痛みもしみもありません。自覚症状はないのです。しかしこの段階になれば自然には治りません。進行速度に差はあるものの確実に進行はしていきます。


C2

虫歯が象牙質まで達っした状態です。時々しみたり、食べ物を噛んだらチクっとしたりしたもおかしくありません。しかしいつもではないのでこの状態で放っておく人がたくさんいます。この段階までに治療すれば、神経はとらなくてよいことがほとんどです。


C3

虫歯が歯髄(神経)まで達した状態です。常に何もしなくても痛いことが多く、冷水痛、温水痛、たたくと痛い等、とにかく痛いことが多い。この段階になっても痛み止めを飲んでさらにしのごうとする人がいますが、痛み止めが最初は効いたとしても、やがてだんだん効かなくなってきます。さらにがまんしているとほっぺたが腫れてきたり、首のリンパ節が固くなってグリグリしたり、熱が出たりする場合もあります。まれではありますが、ひどい場合には腫れが広がり、縦隔炎を起こして死に至る場合もあります。C3になるとほとんどの場合、神経の治療をしなければなりません。


C4

さらに上記の痛みを死ぬ思いでようやく乗り切ったり、偶然そんなに痛くなくC3状態を乗り切った人は、C4といって根っこだけの状態になります。虫歯が骨まで進行している場合は歯を抜かないといけませんし、何とか根っこの治療をして差し歯にして残せる場合もあります。さらにこの状態で放っておくと体の抵抗力が落ちた時に、膿のかたまりの中の細菌が活性化して腫れて痛くなってきたりする場合も多いです。そうなると残せる場合には根っこの治療になりますが、痛みの取れが悪く、痛み止めもあまり効かなく苦しい日々が数日続きます。残せなくて抜歯する場合にも腫れて痛い状態では麻酔が効かなくて抜歯できませんので、腫れが収まるまで痛み止めがあまり効かない苦しい日々を過ごすハメになってしまうことが多いです。みなさん痛くなる前のC1やC2の時までに治療したほうが賢いですよ。